滋賀スクール第2回、6グループ誕生!

  • 2013.12.20
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12月15日、滋賀スクールの第2回講座が開催されました。今回の会場は、滋賀銀行の浜町研修センター6階の研修室。眼下にびわ湖を見下ろす広々とした会場で、事業計画づくりに向けて熱心な議論が繰り広げられました。

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まずは、滋賀スクール名物、地域ファシリテーターの南村多津恵さん(くうのるくらすの創造舎)による「パーでんねん」のアイスブレーク。「今日、会場に来るのに迷った人~」などのユーモアたっぷりの質問で、会場のみなさんから笑顔がこぼれました。

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さて、今日の講座は、サステナブルコミュニティ・プロデューサーの大和田順子さん。全国各地で再エネ事業の立ち上げに関わられているご経験を基に、事業プランづくりのポイントをお話くださいました。

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まず、地域外のエネルギーを消費することで、地域からお金が流出してしまっている現状から、地域のエネルギーを生かしながら地域でお金が循環する経済へと変えていくことの必要性を説かれました。

次に、いわきコミュニティ電力の事例を中心に、太陽光、バイオマス、小水力等の各地の事例をご紹介いただきながら、事業を計画する上でのポイントをお話しいただきました。

特に、大和田さんオリジナルのプランニングシートを使いながら、共感の源となる「ビジョンや物語」を描くこと、地域の課題と資源を整理すること、ターゲットを明確に持つこと、連携体制を構築することなどの重要性を指摘いただきました。

また、企業のCSR(企業の社会的責任)のトレンドがCSV(共有価値の創造)へとシフトしてきていることや、国や県などからさまざまな補助金制度が設けられていることに触れ、企業や行政とのパートナーシップの可能性についても触れてくださいました。

続いて、滋賀県地域エネルギー振興室の富家(ふけ)参事から、滋賀県が策定した再生エネルギー振興戦略プランの紹介と、太陽光や水力やバイオマス等それぞれの再生エネルギーの滋賀県でのポテンシャル、さらには市民共同発電の先行事例、県の補助金等について情報提供をいただきました。

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休憩を経て、いよいよ、事業計画づくりがスタートです。
まずはプランの提案と仲間づくりから。大和田さんから、プランニングシートとSWOT分析シートの使い方の説明を受けたあとで、下記の6人のみなさんが、自分のやってみたい事業プランを提案されました。

宝塚すみれ発電所・井上保子さん
市民農園でソーラーシェアリングによる市民共同発電所をつくりたい

市民エネルギー高島・山村和夫さん
森林の資源の活用と保全をできる人材を育て、弁護士のような資格として扱われるようなものとして「森林マイスター育成事業」をやってみたい

市民エネルギー高島・山村幸子さん
環境にやさしく人にやさしいまちづくりをしたい

ラウパッハ・スミヤ・ヨークさん
自分が暮らす青山地区の小学校で100kwの市民共同発電をつくりたい

環境自治体会議・桃井鈴奈さん
地域のやる気・根気・元気で自治体を動かす取り組みをしたい

山本克也さん
波力、太陽光、水草やヨシなどバイオマス等、びわ湖の資源を生かした事業をしたい

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このプレゼンを受け、参加者のみなさんは自分が参加したい事業を選んでグループを編成し、事業計画作成のためのグループワークを行ないました。グループワークは、ほどなくどのテーブルも熱心な議論になりました。回を重ねてきたことで、少しずつ参加者の皆さんの歯車が合ってきたようです。

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グループワークの時間の後は、各グループから事業計画作成に向けた進展状況を発表していただきました。

「市民農園で市民共同発電所」(宝塚すみれ発電所 井上保子さん)
日本の食料自給率を上げるためにも、食べ物にこだわってやってみたい。農政課をひきずりこんで。都市計画法上の線引きや農地転用の問題などいろいろあるが、きっとクリアできると思う。

「森林マイスターを育てよう」(市民エネルギー高島 山村和夫さん)
事業として取り組むのは難しいという結論に至った。まずは足元の小さな取り組みから着実に実現していきたい。
※講座の後のご相談で、これまですでに取り組まれてきている小型小水力と森林バイオマスの事業について検討されることになりました。

「青山小学校屋根貸し共同発電プロジェクト」(ラウパッハ・スミヤ・ヨークさん)
地域のコミュニティ形成として取り組み、将来的には福祉住宅などの事業にもしていきたい。モデル地区として取り組み、市の施策にも活かしてもらえるようにしたい。資源は、たくさんある。エネルギーも、資金も、人材も。課題は、市民間の合意形成と、市の施設を貸し出す場合の公平性の担保。コミュニケーションは、青山市民の会、立命館大学の学生など。市教委、小学校、大学、そしてまちエネ大学のみなさんとの連携で実現したい。

「地域の人の想いを生かして自治体を動かそう」(環境自治体会議 桃井鈴奈さん)
地域の人と話し合って気づいてもらう→共感して参加してもらう→価値を生み出す主体になってもらう ということに取り組みたい。課題は、地域の中でやる気のある人が見つけられていないことと、地域の課題を地域の住民と行政が一緒になって見つけられていないということだと思う。

「琵琶湖ソーラーシップ発電」(山本克也さん)
太陽光発電で動く船をつくりたい。観光のほか、災害時の救助、コミュニティづくりなど、さまざまに活用できると思う。

「水と食とエネルギーの独立国宣言」(事業案:伊吹山スロービレッジ 嶋野美知子さん 発表者:青田朋恵さん)
中山間地域の資源を生かして、ガソリンがなくても暮らしていけるような地域をつくりたい。地域のエネルギーで農機具も動かしたい。少子高齢化からの脱却に向けて若者の雇用のモデル化を図りたい。地元のお年寄りの知恵も生かしたい。発電した電気はFITで売電するのではなく、地域で使いたい。資源はいっぱいある。水も森林も耕作放棄地も。地域には農機具メーカーもある。課題は、ノウハウや知恵。

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これらの事業計画の発表に対して、大和田さんからは「滋賀は、意識も高く、具体性も高く、実践者も多く、やはり先進地だと思った。今後の事業計画をつくっていくうえでは、数字、特に資源量の把握をすること、そして、スケジュールをきちっと詰めることを大切にしていただきたい。個人的には、船のプロジェクトが面白いと思った」とのコメントをいただきました。

最後に、次回講師の水上弁護士からのビデオメッセージが上映されました。その中で、水上弁護士から「技術的な課題や担保をどうするかという以前に、自分たちだけではできない、ということを自覚したうえで、自分たちが全体の中でどの部分を担うのか、ということの絞り込みと、なぜ自分たちでないといけないのか、という自分たち固有の“価値”を明らかにしておいてください」とのメッセージがありました。

講座が終わっても、各グループの熱心な議論は終わらず、お菓子をつまみながらの「放課後カフェ」として議論を深めていただきました。地域ファシリテーターの伊東真吾さん(市民エネルギー京都)も、各テーブルをまわって、事業計画づくりに向けたポイントについてもアドバイスをして下さいました。それでも時間内で議論は尽きず…、場所を変えて「自主ゼミ」をされていたグループもあったようです。

さて次回はいよいよ水上弁護士をお迎えし、リスクへの対応について学んだうえで、事業計画をブラッシュアップしていく予定です。水上弁護士から出されている、事業価値を考える上での「お題」への答えをまとめてくる作業を、同じグループの方々とも協力しながら進めておいて下さいね。